基本情報:
女性 30代中盤
出身:四国 マスコミ系
ご家族:夫、お子さん 2人
emi+:
元々、長野県のご出身じゃないんですね!
Oさん:
去年の春から長野県に転勤で。その前は、東京ですね。
emi+:
そうなんですね!都会の人じゃないですか??
Oさん:
ん~~~その前は聞かないんですか??(笑)
その前は秋田ですよ。要は、全国転勤の会社なんですよね。全国転勤があるってのが分かって、入社してますからね。
emi+:
ちなみにおいくつ位でしたっけ?
Oさん:
今、30代中盤?後半?松坂世代とか広末世代って事で!(笑)新卒で入社してずっとやっています。
emi+:
当時、学生時代就職活動はどんな風にしました??
Oさん:
氷河期の最後位だったので、志望しているマスコミ系のキー局から順番に一通り受けました。
インターンシップとかも受けて。3年の秋位から受け始めて出版社とかも受けましたね。
emi+:
周りの方でも結構、マスコミ系が多かったんですか?
Oさん:
いや~田舎出身ですから、公務員試験受けて、行政職とかで地元に帰ってくる人とか多かったですよ。
自分の親としても、行政職とかで戻ってきてほしかったらしいんですが。でも、それは嫌だったんですよね。
emi+:
それはなぜですか??
Oさん:
なんか、、当時はですよ??
行政職って時間で仕事して退屈なイメージが自分の中にはあって、今は全然違うんだって、知っているけど当時はそんなイメージしか持っていなくて。
自分絶対耐えられないと思っていましたね。
逆に今みたいなマスコミ系の仕事は
色んな場所に行けて、色んな人に会えれば色々と吸収出来て絶対いいじゃん!!
って思ったんですよ。
emi+:
でも全国転勤もありますし、将来的に落ち着きたいとかなかったですか??
Oさん:
ん~なかったですね、まったく。(笑)
例えば、求人が生活消耗品の営業職だったとするじゃないですか?
それで、全国転勤って言われると、「売る」って目的だけなら、「どこでも同じじゃん。」
「なんでイチイチ知らない土地に動かないかんねん」って思うんですけど。
元々、「ジャーナリストになりたい」って思っていたので、現地でしか入手出来ない情報とか出会いとかがあるので、そうゆう意味では全国転勤はその道を進んでいく上で必要な事だと最初から認識できていました。
あと当時は、結婚願望とか子供が欲しいとか家庭に入りたいとか、全然なくて。
むしろどうでもよかったので。
「人生面白い仕事がしたい」
って事しか考えていなかった。
それでチャレンジしてみようと思ったんですよね。
emi+:
なるほど、マスコミ業界以外は最初から全く検討したりしなかったんですか???
Oさん:
いや、合説とか一通り行って話を聞いてみましたけど、なんというか、一番刺激的だな~と自分の中で思ったのが、この業界だったんですよね。
emi+:
他の業界はつまらなそうだった???
Oさん:
つまらなそうとかはなかったけど、なんとなく想像がついてしまう。
何をするのか。どうやるのか。
なんか、、、ワクワクしなかったんですよ。
でも、色んな所に行って色んな人に会うって、どんな事があるか分からない。
分からない事だらけな所にワクワクしたんですよね。(笑)
しかもそれなりに世界にインパクトを与える仕事ができる可能性もある。
世の中が良い方向に変わっていくとか、みんなが過ごしやすい世の中になるとか。
ってことに影響与えられる「可能性」があると思ったら、未知数な部分含めてとても魅力的だと自分の中では思った。
emi+:
確かに、世の中の人に伝えるってお仕事ですから、良い方向にも悪い方向にも伝え方によって世の中は変わってきますよね。
Oさん:
物事をいきなり変えるって訳は出来ないけど、世の中に影響を与えられる仕事だと思って。
世の中を変えていく!って思った時に法律とか行政とか、かっちりしていて難しそう~~みたいな所よりも、
マスコミとか広告とか、なんか、カッコ良さそうじゃん?
まぁそんな感じですよ(笑)
emi+:
なるほど!熱い想いで就職したんですね!
でもそれだけ大変な仕事でもあると思うのですが、学生時代に調べる中でチャレンジすることを躊躇したりしなかったですか?
Oさん:
一応、いろんな先輩とか大学の先輩やら、ゼミの先輩をたどって色んな話しを聞きに行ったけど、
どの先輩も「キツイよ。特に女性には進められない、ゲロ吐くよ(笑)寝られない事も多いし、本当に大変だよ」
って言われたんですよね。
って聞いたら、、
逆に、めっちゃおもしろそうじゃん!!
って思って入社したんですよ。
emi+:
(笑)逆に燃えちゃった感じですか??
Oさん:
完全に燃えましたね!
なんか若い頃って、難しいとかって言われれば言われる程燃えた感じですね。
emi+:
入社して実際どうだった??イメージ通りでした??
Oさん:
おおむねイメージ通りで、全然休めなかったですね!!(笑)
色んな仕事が舞い込んできて、慣れていない分、時間もかかるので、休めなかったし、いつ何時、仕事で呼ばれるか分からないから、基本的には担当エリア内にいないといけなくて。
美容室でカット中に飛び出していった事もあります(笑)
いわゆる、旅行というか県外には一切行けなかったですね。
今は、そういった事も減ってきたみたいですが、当時は全然、そんな感じというか。。
まあ・・完全にブラックな感じでしたね(笑)
emi+:
思い描いていた、色々な場所・人に会って吸収できるって事についてはどうでした?
Oさん:
キツかったけど、色んな人に会えるとか、いろんな所に行けるという期待は裏切らなかったっですね!
「●●さんに会いたい」ってなれば、社内外の人をたどっていけば、大体会えるし。
この仕事をしているから、話せたって人も沢山いるからその点は、思い描いていた通りだった。
emi+:
キツクて辞めたいとおもったことは??
あと、結婚とかってタイミングで考えたりはなかったですか??
Oさん:
いや~それで辞めたいと思った事は無いですね!
たまたま結婚しましたけど、今となっては何がどうなって結婚したのかよく覚えていないんですけどね(笑)
emi+:
結婚し家庭が出来て、家族が増えて、両立が大変になった部分はあります??
Oさん:
大変になるようであれば、結婚しなかったと思う。
大変にはなりたくないし。
仕事したり、働いていきたいし、それが本来普通だと思っている。
「それが誰でも普通だよね」、って思っている人じゃないと無理だったので、
夫と出会えたのは良かったと思います。
お互いやりたい事もやるし。
結婚や育児が「負担」ではなくて「プラス」になると思って結婚しましたね。
もし、マイナスになる瞬間が来たら離婚すればいいんじゃないか。
って今でもと思っていますよ。
emi+:
なるほど、では結婚したからと言う事で仕事への影響はなかったですか??
Oさん:
仕事に対しての影響は、「結婚したから」っていう影響は全くないですよね。
苗字とかそうゆう事はありますけど、
emi+:
この会社で働き続けたいですか??
Oさん:
ん~会社にはこだわっていないですね。けど、今は、やりたい事がジャーナリストなので、この仕事は続けていきたいと思っている
emi+:
女性がとかって言葉はあんまり好きじゃないんですけど、特に「女性が働きやすくなる環境づくり」に携わっていきたい?
Oさん:
ん~というよりかは、普通に、男性とか女性とか関係なく平等であるべきだと思っているですよね。
男女っていうか、多様な人が過ごしやすいのが当たり前。
そうゆう世の中になっていくための仕事をしたいって思っているんですよね。
まだまだ今の会社で、やっていく事があるし、女性管理職も女性社員も少ないんですよ。
だからこそ、上に行かなきゃとは思っている。
自分が続けていく事や管理職になっていく事自体にも意味があると思っていますね。
emi+:
複雑な難しいテーマというか、なかなか誰もがそこまで主体性を持って、行動できている事じゃないですよね??
Oさん:
ん~そりゃ一人じゃできないですけど、やっていかないといけないと思う。仲間とか協力してくれる人もいますし。
特に、平等な世の中にしたいってのは、強く感じる様になったのは、出産してからは特に思います。
出産するまでは、そこまで強く思っていた事なかったけど、出産してからは、
同期は普通に仕事している中で当たり前の様にお母さんだからって
「家事・育児」が自分に降りかかっている。
そんなの「どうやって働けばいいっての!?」
って思ったし、焦りましたね。
すぐ復帰したんですけど、やっぱり最初時短にしましたね。
そうすると、第一線にいられない。
そうゆう働き方をすると、周りから。
「終わった人」みたいな
「あの人も優秀だったのにね」
みたいに見られるんですよね。自分でも、
もう「キャリアは終わったのかもしれない・・」って。
不安に思う事もあったんですよ。
出産した事で、なんで自分がこんな状況になったのかって考えたら。
「日本の女だから」って事しか思いつかなくて。
でも海外は全然違う訳ですよ!
色々と海外にも行きましたけど。
emi+:
日本と海外では、そういった考え方の何が違うと感じたんですか??
Oさん:
みんな16時に変えるんですよね。
男性も女性もみんな。
だから、みんなで家庭の事をやる。それが普通。
それで、子ども寝かしつけてから仕事やる人はやるってのが、
既に当たり前なんですよね。
共働きが前提の社会に変えたんですよね。
emi+:
変わってったんですね?
Oさん:
結果的に「変わった」んじゃなく、必然的に「変えた」んですよね。
男性の意識を変えるってために、父親休暇「パパ・クオータ」っていう、育休みたいな制度があるんですけど。
休みを取れる制度で、取らなきゃ消滅しちゃう休暇なんですよね。
消滅しちゃうってなると、もったいないから、みんな取得するんですよ。
9割とか今取っているみたいなんですよね。
そういった制度面も含め、男性の意識改革を進めて「変えた」んですよね。
日本の女性ってだけで、こんな不自由な想いをするのは、子どもの世代に引き継いでいっちゃいけないなって思っている。
お母さんだからって。
「家にいなきゃいけない」
「ご飯つくらなきゃいけない」
「仕事はセーブしなきゃいけない」
とかって周りの目がある。
そんなん、「父親でも良いじゃん?」
ってどう考えても思うんですよね!!
emi+:
なるほど。日本とか田舎だと特に・・確かに、そういった目は今でもありますよね。。
Oさん:
なんか、当たり前になっている事も色々とおかしいんじゃないかと思っている。
例えば、「抱っこひもでだっこするイラストはなぜ全部ママなの??」「洗剤のCMで洗濯するのはお母さんばっかり」とか、なんでそれがスタンダードなんだろうって。
当たり前になってしまっている事にいっぱい世の中の改善の余地がある。
と、思ってるんですよね。
emi+:
確かに・・・当たり前に見てる事も言われてみれば違和感だらけですね。
そうゆう部分を、変えていきたいからそんなに、Oさん燃えているんですね!
Oさん:
燃えてますかね?普通ですよ(笑)
いや、やっぱり燃えてますね!!
でも、この4~5年で変わってきている部分もありますよね、会議が10人やっていたら、「女性も何人かいないと何か変だよね?」とか、管理職も増やしていくべきだよねって風潮に全国ではなってきている。
だから、「世の中の考えが変わっていく流れ」はあると思うから、もっと広がっていければいいと思う。
emi+:
広がっていけば、もっと良い社会とか未来になりそうですね!
Oさん:
私も地方出身だから、地方が元気になる、活気がある状態になって欲しいと思うし、東京一極集中の状態では、地方の暮らしは成り立たないと思うので、男性と女性は違うみたいな考え方は地方にとって絶対マイナスだと思うんですよね。
男性女性関係なく働ける環境を求めて県外に出て行ってしまう事もあると思うので。
emi+:
なるほど。Oさん自身は何のために働いていきたいと思いますか?
Oさん:
平等で違和感のない世の中になって欲しいというか。
自分達でしていくために、働いていきたいって思いはありますね。
あとは、経済的にも、やっぱり自立して働いていないと、人生を自分で決められないと思うんですよね。
emi+:
働く上で大事にしている感覚はありますか??
Oさん:
昔から、常識とか嫌いというか・・。
何か世の中で当たり前って言われている事に対して疑うようにしてます。それって何??って。
何か違和感を感じたら大事にするようにしている。
「本質とか、真実って何なのか」なかなか分からない事だけど、真実を伝えられる様に、感じた違和感を大事にしていきたいです。
emi+:
すごいお話を聞かせて頂いた気がします!!
今日は貴重なお話、ありがとう御座いました。